あの日に帰りたい

いつもどこかでモテたい意識があるのにもかかわらず、表面的にはそういうヤツでない。

そんな高校三年生の頃、大学や専門学校、はたまた就職する子もいる中で、本当は美容専門学校に入って将来的にはアーティスティックな美容師になりたい。(モテたい)と思いつつ、家庭環境的に学費を捻出するのは難しいので、通信で美容室で働きながら免許とるしかないかなぁ?と、あやふやに考えてた頃。

仲の良い友達と、進路相談室なる教室の隅に置いてある求人票を見にいった。

ア行から眺めていると、某かつら会社の名前があった。

なんとなく眺めてみると、なんと募集要項の中に働くにあたって専門学校に2年間、学費を免除して通うことが最初の2年は仕事だというのだ。学校はかつら会社の系列らしい。

願ったり叶ったり?ジーザス!角度は少し違う気がするけど方向は一緒だ!と、即決で面接を受けることにした。

倍率が高くも低くもないとおもうけど、たぶんグレてないから受かったんだと思う。

そして専門学校に通うが、美容師ではなく理容師になる学校だった。でも美容科もあり、かつら会社の新入社員だけで構成された学校ではなかったし、エステやメイク、ネイル、なんかの授業なんかもあって美容学校ぽかった。

でも、すぐ飽きた。髪の毛なんていじりたいんじゃなかった。モテたかった?

しかしやめてしまえば学費を払わねばならぬ契約もあり、契約期間は我慢して、無事卒業する。

晴れて理容師のカツラ屋としてデビューする事になるが、専門学校の時点で心が折れており、カツラなんて万人が必要なものでもないし、むしろ隠すなんて考えることがナンセンス。そんな気持ちもあり、お客さんに好かれることもなく、学費免除の期間を迎えて、退職。

デザイン関係の仕事がしたいと思い、印刷会社でバイトするも、デザインなんて最初からさせてもらえるわけもなく、そもそも御門違いも甚だしく、辞める。

スーパーの品出しをしたり、惰性で生きて行くことに。

このままではいけないと、就活をするも、リーマンショックの影響もあってか?人間性の問題もあって、なかなか就職できず。

お金もないので、また他社のカツラ屋さんに応募してみた。今度は仕事として真面目に取り組もう。

そんな気持ちが通じてか採用された。

今までどこか人からどう見られてるか、そんなことばかり意識していて、カツラ屋さんであることも否定したくてやめたんだと思うが、2度目ともなると心構えが変わった。

カツラにはアーティスティックな側面がある。そんなことも思うようになった。自分がモテたかったが、自分を通してモテる(好印象)になることに努めたいと思った。

そして、必要でないと思っていたカツラを使う人達に必要とされてる感覚を得た。

青春の後ろ姿は忘れてしまった代わりに、カツラの後姿には異様に敏感になってしまいました。

そのくらい真面目に働いております。

<div class="freezed" style="margin-top: 2em;">

<p>#わたしの転機</p>

<p><a href="http://htn.to/jMtQS9" rel="nofollow"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hatenablog/20180405/20180405130012.jpg" width="320" alt="りっすん×はてなブログ特別お題キャンペーン「りっすんブログコンテスト〜わたしの転機〜」"></a><br>

Sponsored by <a href="http://htn.to/kqcB2w" rel="nofollow">イーアイデム</a></p>

</div>